第2話

小野イッキは、今日も高校をさぼっていた。
学校に行くより、街をぶらぶらしている方が何倍もうんと楽しかった。
それに、教科書を読み始めると眠くてしかたがないのだ。
「ちょっと」
小野イッキの前に、腕章をつけた少女が立ちはだかった。
栗色の髪の少女だった。
「何だよ」
「あなた、学校さぼってるでしょ」
「何だよ。【ガーディアン】」かよ
彼女は【学園都市】の治安維持組織【ガーディアン】の一員であるらしい。
「どいてくれよ。何しようが俺の勝手だろ」
「本当にそうなの。何しようがあなたの勝手なの」
「俺達は自由だろ。違うか」
「社会ってものがあるのよ」