2013-06-04 大井競馬を呪い殺す 大井競馬の夜……。 私は、もう来ることはないだろう。 予想屋と喧嘩してはいないのだが。空港から逃げてきた私は、 馬糞の匂いに紛れる。 あの、 自動筆記に溺れていた3月。 ブルトンばかり耽読していた。 罪、 恥……。馬糞にまみれ、 私はパドックに転がり込む。 そして馬場に。 大井競馬の時計塔という灯台のカクテル光線が、 衆愚を照らしている。 その中に予想屋と新聞屋も含まれている。駄馬は、含まれていない。