無題2

浮遊する、
梅雨の産業都市。

産業都市の電気街で、
僕は内省に耽る。
他者を欠いた自我が、
爆ぜる。

気温30度の電気街が、
僕を締め付ける。
灼熱のメイド・カフェが、
今日も炎上する。

そして量販店の巨塔が、
今日も僕を歓待し、
僕をあまつさえ資本主義のどれいにする。

無題4

地面に腹ばいになって、
哲学書を読んでいる。

ここが永遠の緑の砂漠。
ここが永遠の環境都市。
ここは砂の惑星
夏が来たのだ。

三木清西田幾多郎が、
おれを呼んでいる。
それに、カントも。

無題5

経験と内省、
他者、
そしてライト・マーチが、
ないまぜになる。

永遠に回る愛。
知への愛。
それは白痴にも似て。

他者の衝撃は、
まるで経験による内省の否定。
山間部のライト・マーチが、
僕を新たな思索の旅へいざなう。