2013-06-04 図書館(A) 岩田宏を読んだ。 傍らには、美しい女子大生。 それと、しどけない大学生、その他大勢。図書館にアリストテレスが鎮座ましまし、 それにしどけない日本人学者の本も。 鷹揚であらんことを、 鷹揚であらんことを、 ひそむ古(いにしえ)の随筆家たちも。岩田宏を僕は読む。 手前の女子大生は何を読んでいるか。 それは、きっと、 他人の携帯を望むような「罪」で。
2013-06-04 大井競馬を呪い殺す 大井競馬の夜……。 私は、もう来ることはないだろう。 予想屋と喧嘩してはいないのだが。空港から逃げてきた私は、 馬糞の匂いに紛れる。 あの、 自動筆記に溺れていた3月。 ブルトンばかり耽読していた。 罪、 恥……。馬糞にまみれ、 私はパドックに転がり込む。 そして馬場に。 大井競馬の時計塔という灯台のカクテル光線が、 衆愚を照らしている。 その中に予想屋と新聞屋も含まれている。駄馬は、含まれていない。
2013-06-04 タイムトーク 走りだせ……、 時の銀河、そう、麦畑に。 冬の麦畑も、 夏の麦畑も、 等しく鷹揚。日々を認める。 あの「夜のライトマーチ」と、 原稿用紙に書き付けた夜。 麦畑は追憶。 音楽は麦畑。 それは、死んでいった同級生の韻律。 永遠の転生。 永遠の生命。それが、きずみ山。